COLUMN

コラム

猫背と反り腰
~原因や改善策は違いがあるのか~

原因に関すること 2025.05.27

悪い姿勢の代表的なものとして「猫背」と「反り腰」が挙げられます。
両者ともによく耳にする単語ですがなんとなく言葉の雰囲気で理解されており、何がどう違うのか、それぞれどのような違いがあるのか、改善方法はどちらも同じなのか。
こういったことを紹介していきます。

猫背と反り腰の状態の違いについて

猫背は背中が丸まっている状態で反り腰は腰椎が過度に反っている状態が常態化していることを言います。

 

猫背
頭が前に出て肩が内側に入り込み、胸椎が丸まっている姿勢を言います。

反り腰
骨盤が前に傾き、腰椎が過度に反っている姿勢を言います。

猫背と反り腰は姿勢としては真逆の状態ですがどちらも筋肉のバランスを崩し、一部の筋肉が硬く「こり」を発生させることや内臓の圧迫などにより身体に慢性的な不調をもたらすものです。

それぞれどのような原因があるのか見ていきましょう。

猫背・反り腰になる原因

以下は日常で猫背が癖になる代表的な生活習慣です。

猫背
・長時間のデスクワークやPC作業
・スマートフォンをうつむいて操作する時間が長い(「スマホ首」)
・ソファや床にだらっと座る姿勢が多い
・脚を組む癖がある
・カバンをいつも同じ肩で持つ
・運動不足による筋力低下(特に背筋・体幹)
・胸や肩周りのストレッチ不足(筋肉が縮んだまま)
・頬杖をつく
・食事中にテーブルに体を近づけすぎて前かがみになる
・車の運転中に背中が丸まりがち
・高すぎる・低すぎる枕を使っている
・姿勢を気にせず長時間ゲームや読書をする
・精神的なストレスや自信のなさ(無意識に体が縮こまる)
・重い荷物を前に抱えて持つ習慣
・掃除・家事などで前かがみの姿勢が多い
・子育てや介護などで前屈みが続く
・机や椅子の高さが体に合っていない

 

反り腰
・ハイや厚底靴をよく履く(重心が前に移動し、腰が反る)
・長時間の立ち仕事で片足に重心をかけがち
・座っているときに腰を反らせて「良い姿勢」を保とうとしすぎる
・仰向けで寝たときに腰の下にすき間が大きく空く(体幹が弱いサイン)
・腹筋が弱く、腰回りを支えられていない
・背筋(脊柱起立筋など)が緊張しやすい、使いすぎている
・骨盤が前傾する姿勢で過ごすクセがある
・ヒップアップを意識しすぎてお尻を突き出す姿勢が習慣化している
・寝るときに反り腰が楽だと感じる(筋力のアンバランス)
・太ももの前側(大腿四頭筋)ばかり使って歩いている
・よく反るストレッチばかりして、腹筋の強化を怠っている
・妊娠中または産後で骨盤の前傾が固定されてしまった
・子どもの抱っこや荷物を前抱えすることが多い
・背が高く、自然と腰を反ってしまう姿勢になりやすい
・胸を張りすぎるクセがある
・体幹を使わず、腰や背中の力に頼って立つ・座るクセがある
・日常的に前もも・腰まわりのストレッチをしない(柔軟性不足)

 

猫背は性別に症例の偏りはあまり無いように思いますが、反り腰についてはその原因からもわかる通り、女性に多く見られる症状となります。

猫背・反り腰の身体への影響

猫背も反り腰もそれぞれ悪い姿勢ですが、その状態を続けることで身体にどのような変化が起きるのか見ていきましょう。

猫背
・肩こり、首こり
・腰痛や背中の張り
・胸が圧迫されて呼吸が浅くなる
・首や肩の血行不良
・むくみやすくなる
・下腹が出やすくなる
・集中力の低下ややる気の減退
・ストレートネックや頭痛の原因に

反り腰
・腰痛
・下腹が出やすくなる
・お尻やもも裏の筋力低下
・体幹の安定性が低下

猫背・反り腰の併発

反り腰の状態が続くと体幹が安定せず、上体が前に倒れることでS字姿勢となることで猫背と反り腰を併発したような姿勢になることもあります。

反り腰状態を続けると身体がそのバランスを取ろうとする姿勢をつくることで猫背と反り腰が併発する流れとなります。

骨盤が前に傾いて腰が反る(反り腰)

上半身が前に倒れてしまうため、それを防ごうと背中を丸める(猫背)

結果として、腰は反り、背中は丸く、首も前に出る「S字崩れ姿勢」に

 

つまり、悪い姿勢がさらに悪い姿勢をつくりだしてしまう悪循環に陥ってしまうことになります。
そもそもの筋力が不足しているため、改善するためには姿勢を正そうとするだけでは足らずインナーマッスルを鍛えることが根本的な解決への道筋となります。

インナーマッスルを鍛える

この状態を改善するために鍛える箇所としては腹回りの腹筋である腹横筋・腹直筋、お尻は大臀筋・中臀筋を、背中は僧帽筋下部・広背筋を鍛える必要があります。
これらを鍛える筋トレはドローインやヒップリフト、バードドッグが効果的です。

「反り腰や猫背を改善するにはこのようなトレーニングをおこなえばいい」
これは方程式のようなもので実際その通りなのですが実際問題としてはこれを日常に取り入れていける人は改善できます。

 

しかしながら現代においてはこれらのトレーニングを個々で日常に取り入れるのはかなりの精神力が必要なもので、なかなか継続できる人は多くありません。
人か、器具の力を借りることで続けていける方もいらっしゃいます。

大切なことはほとんど意識せず姿勢を矯正していけるようにすることで、当団体ではこういった「なかなか続けていくことができない方」からのご相談を公式LINEで受け付けております。

何かお困りのことがありましたらこちらからともだち登録していただき、ご相談くださいませ。

この記事の専門家

太田 裕司

カイロプラクティック理論と柔道整復術を融合させた独自の技術を開発し、埼玉県下で矯正特化型整骨院・整体院を複数経営。
整体技術指導者として講師を務め、全国に技術の普及活動を行う。

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